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TNF-α・炎症性サイトカインを理解して歯を失う恐怖にサヨナラ!歯周病を根本ケア

  • 投稿日: 2025.05.31
  • 更新日: 2025.05.31

「最近、歯ぐきの腫れや出血が気になる…」

「歯周病と診断されたけど、TNF-αとか炎症性サイトカインって何?なんだか怖い…」

そのようなお悩みや不安は、お口の中で起きている「炎症」と、そこで重要な役割を果たす「TNF-α」や「炎症性サイトカイン」が深く関係している可能性があります。

この記事では、

  • 「炎症性サイトカイン」とは?歯周病との深い関係
  • TNF-α・炎症性サイトカインに挑む!歯周病ケア5選
  • 歯周病ケアにおすすめのアイテム

について解説します。

この記事を読めば、歯周病を悪化させる「TNF-α」や「炎症性サイトカイン」の正体、そしてそれらに立ち向かうための具体的なセルフケア方法まで、スッキリと理解できます。

「炎症性サイトカイン」とは?歯周病との深い関係

そもそも「炎症性サイトカイン」とは何でしょうか。

これは、私たちの体内で免疫細胞などから分泌されるタンパク質の一種です。

外部から侵入した細菌などの異物を攻撃したり、その情報を他の細胞に伝えたりして、体内で炎症反応を引き起こしたり調整したりする重要な役割を担っています。

TNF-αとは何か?炎症性サイトカインの中でも特に注目される理由

TNF-α(腫瘍壊死因子アルファ)は、数ある炎症性サイトカインの中でも特に強力で、感染や組織が傷ついた際に最も早く、かつ大量に分泌される司令塔のような存在です。

TNF-αは「NF-κB(エヌエフ・カッパー・ビー)」と呼ばれる経路を活性化させることで、IL-1βやIL-6といった他の炎症性サイトカインの産生を次々と促します。

この強力な作用のため、TNF-αの過剰な産生や持続的な活性化は、以下のような慢性炎症性疾患や自己免疫疾患の発症・進行に深く関与していることが知られています。

  • 関節リウマチ
  • クローン病
  • 乾癬
  • 潰瘍性大腸炎

出典:日薬理|秀和泉「炎症性疾患に関わる腫瘍壊死因子(TNF)の産生・放出」(2003)

TNF-α・炎症性サイトカインが歯周組織を破壊するメカニズム

 歯周病において、TNF-αや炎症性サイトカインは歯周組織に直接的なダメージを与えます。

歯周ポケット内でこれらのサイトカインが過剰に産生されると、歯ぐきの細胞を傷つけたり、組織の土台であるコラーゲンなどを分解する酵素の産生を促したりします。

さらに深刻なのは、歯を支える骨(歯槽骨)への影響です。

これらのサイトカインは、骨を溶かす「破骨細胞」を活性化させ、歯槽骨の吸収(破壊)を引き起こします。

炎症が慢性化すると、TNF-αなどのサイトカインが常に産生され続ける状態となり、歯周組織の破壊が止まらず、進行してしまうのです。

なお、TNF-αや炎症性サイトカインが歯周病の進行に与える影響については、近年注目が集まっているものの、実際のヒト口腔内での詳細なメカニズム解明や臨床データはまだ十分とはいえません。

今後のさらなる研究の進展が期待されている分野でもあります。

そのため、現時点では予防とセルフケアを徹底し、炎症のリスクを抑えることが現実的かつ有効な対策となります。

 出典:J-STAGE|愛知学院大学歯学部 菊池 毅 他「歯周病における組織破壊に関する免疫学的考察」

炎症性サイトカインが過剰になるとどうなるのか

炎症性サイトカインは本来、細菌感染などから体を守るために必要な防御システムの一部です。

しかし、そのバランスが崩れて過剰になると制御が効かなくなり、かえって自分の組織を攻撃する「諸刃の剣」となってしまうため注意が必要です。

歯周病において、過剰な炎症性サイトカインは歯周組織の破壊を加速させ、歯ぐきの後退や歯のぐらつきを引き起こし、最終的には歯が抜け落ちるリスクを高めます。

さらに、口腔内の過剰な炎症性サイトカインが血流に乗って全身を巡り、糖尿病や動脈硬化といった全身の疾患の発症や悪化に関与することも指摘されています。

TNF-α・炎症性サイトカインに挑む!歯周病ケア5選

歯周病の進行を食い止め、TNF-αや炎症性サイトカインの過剰な働きを抑えるためには、どのようなケアが必要なのでしょうか。

ここでは、今日から自分でできる歯周病ケアを5つ紹介します。

  1. 毎日正しく歯を磨く
  2. バランスの良い食事をとる
  3. 十分な睡眠をとる
  4. ストレスをためないようにする
  5. 定期的に歯科検診を受ける

1.毎日正しく歯を磨く

歯周病ケアの基本は、炎症の引き金となるプラーク(歯垢)を徹底的に除去することです。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを必ず併用し、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に潜むプラークを丁寧に清掃しましょう。

ゴシゴシと力を入れすぎるのは逆効果です。

歯ぐきを傷つけ、かえって炎症を悪化させる原因になります。

歯ブラシは歯に対して45度の角度で当て、軽い力で小刻みに動かすように優しく磨くことがポイントです。

2.バランスの良い食事をとる

体の中から炎症をコントロールするためには、バランスの取れた食事が欠かせません。

主食・主菜・副菜をそろえ、特に歯ぐきの健康をサポートする栄養素を意識的に摂取しましょう。

抗酸化作用のあるビタミン類や、骨の材料となるカルシウム、炎症を抑制する働きのあるオメガ3脂肪酸などがおすすめです。

また、食物繊維が豊富な野菜や果物をよく噛んで食べることで唾液の分泌が促され、お口の中を清潔に保つ助けになります。

栄養素おすすめの食材例
抗酸化ビタミン (C, E, A)パプリカ、ブロッコリー、キウイ、ナッツ類、かぼちゃ、人参
カルシウム牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚、ひじき、小松菜
葉酸ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、レバー、いちご
オメガ3脂肪酸青魚(サバ、イワシ、サンマ)、えごま油、アマニ油

3.十分な睡眠をとる

意外に思われるかもしれませんが、睡眠は口腔内の健康に大きく影響します。

睡眠不足が続くと免疫力が低下し、体内の炎症反応を適切にコントロールしにくくなるため、炎症性サイトカインが過剰に産生されやすくなります。

体の修復や免疫機能の維持のためには、質の高い睡眠が不可欠です。

毎日できるかぎり決まった時間に寝起きするなど、規則正しい睡眠習慣を心がけ、心と体をしっかりと休ませてあげましょう。

4.ストレスをためないようにする

慢性的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、免疫系に悪影響を与えて炎症性サイトカインの産生を促進させることがわかっています。

過度な緊張状態が続くと、無意識に歯を食いしばり、歯や歯ぐきに過剰な負担をかけてしまうこともあるでしょう。

また、ストレスによって唾液の分泌量が減少すると、口腔内の自浄作用や抗菌作用が低下し、歯周病菌が繁殖しやすい環境になります。

適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分に合ったストレス解消法を見つけて実践しましょう。

5.定期的に歯科検診を受ける

歯周病は「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」とも呼ばれ、初期段階では自覚症状がほとんどありません。

気づいたときにはかなり進行していた、というケースも少なくないため、専門家による定期的なチェックが非常に重要です。

歯科医院で行われる専門的なクリーニング(PMTC)では、セルフケアでは落としきれない歯石やバイオフィルム(細菌の膜)を徹底的に除去できます。

これにより、炎症性サイトカインの発生源となる細菌を効果的に減らせます。

早期発見・早期治療のためにも、半年に一度は歯科検診を受けましょう。

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まとめ

歯周病の進行には、TNF-αをはじめとする「炎症性サイトカイン」が深く関わっていることをおわかりいただけたでしょうか。

これらの物質の働きを正しく理解し、その過剰な産生をコントロールすることが、あなたの歯を将来にわたって守るためのカギとなります。

今回ご紹介した5つのセルフケアは、どれも今日から始められるものばかりです。

「VIEAQ ORL TOOTHGEL」のような質の高い口腔ケア製品も賢く活用しながら、

まずは一つでも実践してみてください。

正しい知識に基づいた適切なケアを継続することが、歯を失う恐怖からあなたを解放し、生涯自分の歯で笑える未来へとつながっていくでしょう。