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更年期の口の中のネバネバは唾液減少のサイン!原因と口臭までスッキリ解消するセルフケア

  • 投稿日: 2025.06.26
  • 更新日: 2025.06.26

「朝起きたときの、あの口の中のネバっとした不快感…」

「丁寧に歯を磨いてもスッキリしないし、マスクの中で自分の口臭が気になる…」といった悩みはありませんか?

その不快な症状は、もしかしたら更年期による唾液の減少が原因かもしれません。

この記事では

  • なぜ更年期に口の中がネバネバするのか
  • 今日からすぐに実践できる具体的な対策
  • 病院に行くべきかどうかの判断基準

がわかります。

つらいお口の悩みを解消し、スッキリ快適な毎日を取り戻しましょう。

更年期で口の中がネバネバする3つの原因

なぜ更年期になると、口の中がネバネバしやすくなるのでしょうか。

それには、女性の体に起こる特有の変化が深く関わっています。

おもな原因は以下の3つです。

  • 女性ホルモンの減少
  • 自律神経の乱れ
  • ストレス

それぞれがどのように影響しているのか、くわしく見ていきましょう。

原因1.女性ホルモン(エストロゲン)の減少による唾液の質の変化

更年期になると、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(※)の分泌が急激に減少します。

エストロゲンには、肌や髪だけでなく、体全体のうるおいをたもつ働きがあり、口の中も例外ではありません。

そのため、エストロゲンが減ると唾液の分泌量そのものが減り、口の中が乾きやすくなるのです。

また、唾液にはさらさらした成分とネバネバした成分があります。

心身がリラックスしている状態ではさらさらな唾液が多く分泌されますが、ストレスなどにより体が緊張状態にあると、粘性の高いネバネバした唾液が多く分泌されるようになり、不快感につながります。

出典:キッコーマン「更年世代が気を付けたいお口の健康」

※エストロゲン|女性ホルモンとライフステージ|働く女性の心とからだの応援サイト|厚生労働省

原因2.自律神経の乱れによる唾液分泌量の低下

唾液の分泌は、体の機能をコントロールする自律神経と深く関わっています。

とくに、リラックスしているときに働く「副交感神経」が優位になると、さらさらとした質の良い唾液が十分に分泌されます。

しかし、更年期はホルモンバランスの大きな変化により、自律神経そのものが乱れやすい時期です。

活動・緊張モードの「交感神経」が優位になりやすく、副交感神経の働きが低下しがちになります。

その結果、唾液の分泌が抑制され、口の中が乾く「ドライマウス」の状態を引き起こしやすくなるのです。

出典:オールインデンタルクリニック「更年期とドライマウスの関係とは?症状や改善方法を紹介」

原因3.更年期のストレスや不安感が口内の乾燥を加速させる

更年期は、体調の変化や将来への不安など、心身ともにストレスを抱えやすい時期です。

この精神的なストレスも、口が乾燥する原因の一つとなります。

強いストレスを感じると、自律神経のうち交感神経が活発になり、唾液の分泌を抑えてしまいます。

さらに、「口がネバネバする」「口臭が気になる」といった症状自体が新たなストレスとなり、交感神経を優位にさせて唾液の分泌が減る…という悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。

これが、更年期の口内の乾燥をさらに加速させる一因となっています。

出典:まさみ歯科「更年期と口の症状について」

今日からできる!更年期の口のネバネバを解消する即効セルフケア5選

つらい口のネバネバは、日常生活のちょっとした工夫で和らげることが可能です。

ここでは、専門的な知識がなくても今日からすぐに実践できる、即効性の高いセルフケアを5つ紹介します。

  • 唾液腺をもみほぐしてうるおいチャージ
  • こまめな水分補給
  • 口内を潤す効果のある食べ物を摂る
  • 保湿スプレーやジェルを活用する
  • 舌磨きでネバネバの原因菌をスッキリ除去

自分に合った方法を見つけて、ぜひ試してみてください。

1.唾液腺をもみほぐしてうるおいチャージ

唾液の分泌を直接促す最も簡単な方法が、唾液腺のマッサージです。

とくに効果的なのが、三大唾液腺の一つである「耳下腺(じかせん)」です。

耳たぶのすぐ前あたり、奥歯の近くにある耳下腺を、指の腹で優しくくるくると円を描くようにもみほぐしましょう。

さらに、マッサージと合わせてゆっくりと深呼吸を行うと、心身がリラックスモードになり副交感神経が優位になり、口内が自然と潤ってきます。

この2つをセットで行えば、3分以内にネバつきが大幅に軽減されるのを実感できるはずです。

2.こまめな水分補給

唾液も体内の水分から作られています。

体が水分不足の状態では、十分な量の唾液を作ることはできません。

口のネバネバや乾きを感じるときは、こまめな水分補給を心がけましょう。

1日あたり1.5〜2リットルの水を目安に、一度にがぶ飲みするのではなく、「喉が渇いた」と感じる前に少しずつ飲むのがポイントです。

これにより、常に体内の水分バランスがたもたれ、唾液の分泌が促されるだけでなく、口腔内の乾燥を防ぐ効果も期待できます。

3.口内を潤す効果のある食べ物を摂る

食事の内容を工夫することでも、唾液の分泌を助けることが可能です。

梅干しやレモン、酢の物といった酸味の強い食べ物は、見たり想像したりするだけでも唾液が出てくるように、唾液腺を効果的に刺激します。

また、よく噛むことも重要です。

ごぼうなどの食物繊維が豊富な野菜や、海藻、キノコといった歯ごたえのある食材を食事に取り入れると、自然と噛む回数が増え、唾液の分泌が活発になります。

食材の特徴具体例効果的な理由
酸味のあるもの梅干し、レモン、酢の物など唾液腺を直接刺激し、唾液の分泌を促す
歯ごたえのあるものごぼう、キノコ、海藻など咀嚼回数が増え、唾液の分泌が活発になる
粘り気のあるもの昆布、納豆など口腔内のうるおいを保ち、乾燥を防ぐサポートになる

4.保湿スプレーやジェルを活用する

セルフケアと並行して、市販の口腔ケア用品を上手に活用するのもおすすめです。

とくに、口腔用の保湿ジェルやスプレーは、口内の乾燥を一時的に和らげ、不快感を素早く解消してくれます。

さまざまな商品がありますが、自身の症状やライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。

例えば、スプレータイプは即効性が高く、日中気になったときに手軽に使えるため、口の中のネバネバ感が強い方に向いています。

保湿成分や香味なども製品によって異なるため、ドラッグストアなどで薬剤師に相談してみるのもよいでしょう。

5.舌磨きでネバネバの原因菌をスッキリ除去

口のネバネバは、舌の表面に付着した「舌苔(ぜったい)」という細菌や食べかすの塊が原因の一つです。

舌苔は口臭の元にもなるため、適切にケアすることで口の中全体がスッキリします。

ケアの方法は、舌専用のブラシや柔らかい歯ブラシ、清潔なガーゼを使い、舌の奥から手前に向かって優しくなでるように汚れをかき出すだけです。

舌の粘膜は非常にデリケートなので、2〜3回、優しくなでる程度で十分です。

歯磨きのついでの新習慣として取り入れてみましょう。

以下の記事では、舌磨きの効果的な実践方法について詳しく解説しています。

こちらも参考にしてみてください。

病院に行くべき?更年期で口の中がネバネバするときの注意すべき3つの症状

セルフケアを試しても改善しない場合や、ネバネバ以外の症状が気になる場合は、専門家への相談が必要です。

放置するとより深刻なトラブルにつながる可能性もあります。

ここでは、受診を検討すべき3つのサインについて解説します。

  • 口臭が強くなる
  • 歯茎の腫れや出血がある
  • 舌の痛みや味覚に変化がある

1.口臭が強くなる

唾液には、口の中を洗い流す「浄化作用」や、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」があります。

ドライマウスで唾液が不足すると、これらの作用が弱まって口の中で細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを高め、強い口臭を発生させる原因となります。

セルフケアでは抑えきれないほど口臭が強くなり、日常生活や対人関係に支障をきたすレベルであれば、一度専門医に相談しましょう

歯科口腔外科や、大学病院などに設置されている「口腔乾燥外来(ドライマウス外来)」での診察がおすすめです。

初診時の費用は、保険適用(3割負担)で3,000〜5,000円が一般的な目安です。

以下の記事では、口の中の不快感と更年期の関係について詳しく解説しています。

お口の中の不快感について悩みがある方はこちらも参考にしてみてください。

2.歯茎の腫れや出血がある

更年期に女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると、骨密度が低下しやすくなり、歯を支える顎の骨も例外ではありません

この影響で、歯周病が進行しやすくなることがあり、「更年期歯周炎」とも呼ばれます。

朝起きたときに口の中がネバネバするだけでなく、歯磨きの際に歯茎から出血したり、歯肉が赤く腫れたりする症状は、歯周病のサインかもしれません。

放置すると歯を失う原因にもなるため、早期に歯科医院を受診することが重要です。

歯周病の基本的な治療は、保険適用(3割負担)で3,000~4,000円程度から始められます。

出典:多賀歯科医院「50代女性の歯茎の腫れや出血の原因と対策」

3.舌の痛みや味覚に変化がある

口の乾燥が続くと、舌の表面がヒリヒリ、ピリピリと痛む「舌痛症(ぜっつうしょう)」という症状が現れることがあります。

唾液による保護作用の低下や、精神的なストレスが関係していると考えられ、とくに40代以上の女性に多く見られます。 

また、「味がまったくわからない」「濃い味しかわからない」「本来とは違う味がする」といった味覚障害が起こることもあり、注意が必要です。

これらの症状は生活の質(QOL)を大きく低下させるため、症状が続く場合は、我慢せずに耳鼻咽喉科や口腔外科を受診しましょう。

出典:まさみ歯科「更年期と口の症状について」

つらい口のネバネバにアプローチ!VIEAQ ORL TOOTHGEL

毎日のセルフケアで、さらに効果的に更年期のお口の悩みにアプローチしたい、そのような方におすすめしたいのが、泡立たない歯磨きジェル「VIEAQ ORL TOOTHGEL(ヴィアークオーラル トゥースジェル)」です。

更年期の口内は非常にデリケートになりがちです。

VIEAQ ORL TOOTHGELは、そのような敏感な口内環境を考慮し、刺激となりうるアルコールや発泡剤、歯を傷つける研磨剤を一切含まない、こだわりの低刺激処方となっています。

ジェルタイプなので有効成分が口内のすみずみまで行き渡り、じっくりとケアできます

その大きな特徴は、独自成分である「ヴィアクウォーター」を配合している点です。

この特殊な水が、通常の歯磨きではなかなか落としきれない細菌の塊「バイオフィルム」の内部に浸透し、浮かせて剥がしやすくします。

バイオフィルムは虫歯菌や歯周病菌の温床であり、口臭やネバつきの根本原因です。 

これをしっかり除去することで、健やかな口内環境の土台を整えます。

起床時のネバネバ感や気になる口臭、歯茎の健康、そして虫歯予防まで、更年期世代が抱える複数の悩みに、これ1本でトータルにアプローチできるのが魅力です。

 毎日の歯磨きを、未来の口内環境を守るための特別なケアタイムに変えてみませんか。

まとめ

更年期に感じる口の中のネバネバは、決して特別なことではなく、多くの女性が経験する悩みです。

まずは、今回ご紹介した唾液腺マッサージやこまめな水分補給といったセルフケアを、今日からぜひ試してみてください。

多くの場合、これらの工夫で不快な症状は和らぎます。

しかし、セルフケアだけでは改善が見られない場合や、強い口臭、歯茎からの出血、舌の痛みといったサインが見られるときは、決して我慢しないでください。

それは体が発する重要なSOSサインかもしれません。

迷わず歯科や婦人科などの専門医に相談しましょう。

つらい症状は、正しい知識と適切なケアで必ずよくなります。

「VIEAQ ORL TOOTHGEL」のような専用のケア用品を取り入れるのもおすすめです。

一人で抱え込まず、上手に専門家やケア用品の力を借りながら、この変化の時期を前向きに、そして快適に乗り越えていきましょう。